どのような教え方をしても、結果が思わしくない生徒が時々います。逆に、私が少々雑でうまく教えられなかったと思っても、驚くほど学力が伸びる生徒もいます。教え方には必ずしも一定の結果がついてくることはありません。一流校、例えば東大や国立医学部に受かって本人や両親が満足していても、それほどの指導をしたかと思うと少々戸惑うことがあります。
「今まで先生がいい教え方したなと思ったのはどんな時?」と質問されたことがあります。
よい指導とは、本人の学力や入塾時の状況によって違いますが、ごく最近の例では、進級ギリギリで入塾してきたある生徒の数学の得点が17点から63点になったときです。偶然かもしれませんが、たまたま2,3回教えただけで、その子が勉強に向かいあうきっかけになったのだとしたら、それだけで私はうまい指導をしたのかなと思います。
教えるのは難しいものです。原則はありません。